鼻アレルギー(花粉症等)


【鼻アレルギーについて】

①鼻アレルギー向けレーザー手術を行っております
 

スギやヒノキなど春の花粉症対策のレーザー手術は花粉が本格飛散する前に行うのが効果的です。実際にレーザー手術ができるかどうかは、医師の診察によって決まります。花粉の飛散が始まり、鼻の症状が出てきてしまうと手術できない可能性があります。

 詳しくは、日帰り手術をご覧下さい。

②他院でのアレルギー検査について
  スギ・ヒノキなどの花粉症やハウスダスト・ダニなどの通年性アレルギーについての検査結果をお持ちの方は、受診時にお持ちください。診断・治療の参考にさせていただきます。

③花粉症の初期療法について
  花粉が本格的に飛散し始める前に、抗アレルギー薬の内服・ステロイド点鼻薬の使用で、そのシーズンの花粉症の症状を軽くすることができます。
スギやヒノキなどの春の花粉症対策の場合には、目安として1月中旬くらいからの受診をお勧めいたします。

鼻アレルギー(花粉症など)について
●アレルギー性鼻炎とは?
  体外から侵入する花粉やダニ・ハウスダストはアレルゲン(抗原)と呼ばれます。生体内の抗体(生体の防御因子)がこのアレルゲンを異物侵入と認識し、鼻の粘膜で抗原抗体反応(アレルギー反応)を引き起こします。その際、ヒスタミンなどの物質が放出されます。そのヒスタミンなどの刺激で起こる症状を「アレルギー症状」といます。

「アレルギー性鼻炎」とは、鼻で吸い込んだ様々なアレルゲン(花粉・ダニなど)によって引き起こされる鼻粘膜のアレルギー反応です。鼻水・くしゃみ・鼻づまりを発作的に連発する症状を「アレルギー性鼻炎の3大症状」と呼びます。

鼻水・くしゃみなどは異物を体外に排出しようとする生体防御反応のひとつです。 同様に眼に入ったアレルゲンもアレルギー反応を引き起こし、涙・眼のかゆみなどの症状を作りだします(アレルギー性結膜炎)。

生体の防御反応の起こり方には「個体差」があり、非常に敏感な人から、何の反応も示さない人もいます。通年性・季節性の2つのタイプがあり、季節性は大半が花粉症です。中でも、春先の「スギ花粉」によるアレルギー性鼻炎は季節性の代表格です。 スギ以外にもいろいろな花粉が原因となります。そして、原因となる花の咲く時期・咲き具合により、飛散量も変化しますので、花粉症を発症者の人数も増減します。通常、花粉による季節性のほうが通年性より症状が強いといわれます。

●花粉症はなぜ増えた?
 


20年ほど前まではあまり話題にもならなかった花粉症は、今や10人に1人といわれるほど知られた疾患です。
第二次大戦後、失われた森林資源回復のため北海道を除く各地にスギが植林されました。樹齢30年以上に成長したスギは大量の花粉をばら撒くようになりました。また、郊外の休耕田や都会の空き地、高速道路の中央分離帯などのイネ科植物や外来のアワダチソウなどが撒き散らす花粉が、住宅地にまで飛んでくるようになりました。

さらに食べ物が西洋化して、肉・卵・牛乳などのたんぱく質が多い食物を摂るようになり、抗体を造りやすい体になりました。

ストレスによるバランスの乱れ・大気汚染が進むことで鼻の粘膜の痛みなどの色々な要因も重なり合って、花粉症になりやすくなったといえます。


●花粉症の対策
 


花粉症の最も多いのはスギ花粉によるものです。そのうち約60%の人はヒノキ花粉にもアレルギー反応を起こすといわれます。 スギ花粉は約2ヶ月間飛散しますが、その時期に続いてヒノキ・ケヤキ・カモガヤ・ブタクサ・ヨモギ・アワダチソウ・カナムクラなどの花粉が飛散します。
まず、どの花粉が自分のアレルギーの原因かを突き止めることが大切です。 原因となる花粉が飛散する時期に転地療養することが最良ですが、そう簡単にできることではありません。 ですから、花粉の飛散量の多い天気の良い日は以下を意識するようにしましょう。

*外出はなるべく控える。
*外出する時は「花粉よけメガネ」「マスク」「帽子」を着用する。
*帰宅時は服や髪についた花粉を落とし、うがい・洗顔をする。
*できるだけ窓を閉め、花粉などを家の中に入れない。よく室内を清掃する。
*外に干した洗濯物・布団は取り込む前に花粉をよく落とす。
*散歩に連れて行ったペットについた花粉にも注意する。

さらに普段から体に抵抗力をつけるよう、正しい生活習慣をつけましょう。

☆バランスのとれた食生活
☆十分な睡眠
☆ストレスや過労を避ける
☆適度な運動


●どんな治療をするの?
 


もっとも根本的な治療は、アレルゲンの除去・回避です。次に薬物療法です。適応により特異的免疫療法(減感作)・手術療法(レーザー等)があります。
薬物療法では、抗原と抗体による複雑な疾患を根本より治す薬剤はまだありません。従って花粉症の治療は対症的な「アレルギー症状を抑える薬剤」治療が中心になります。

薬物療法としては主に以下のものがあります。

  <抗ヒスタミン薬>
即効性があるので、病状のはじまりの「ひどいくしゃみ・鼻水・鼻づまり」に効きます。ただし、この種の薬は「眠気」を催す薬が多いようです。
  <ケミカルメディエーター阻害薬>
この薬は抗ヒスタミン薬と同じく「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」に効きます。 眠気は少ないので、自動車運転や危険な機械操作にかかわる職業の人にも使用されます。しかし効果が現れるまで、1~2週間を要します。ですから、花粉の飛散する前から服用すれば非常に有用な薬です。
  <ステロイド点鼻薬>
鼻粘膜の浮腫を抑え、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに対し優れた効果を示します。抗アレルギー剤(抗ヒスタミン薬・ケミカルメディエーター阻害薬)と併用することが多い薬です。鼻内の局所に使用するので、副腎皮質ステロイドとはいえ副作用の心配はほとんどありません。
  <抗アレルギー剤の点鼻薬>
症状が比較的軽微な人・抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬・ケミカルメディエーター阻害薬)の内服で眠気が出る人などに使われます。
  <血管収縮点鼻薬>
血管を収縮させ鼻づまりを緩和します。しかし長期間の連用は慢性的な鼻づまりを起こす副作用が出現することがありますので、急性期で短期間での使用になります。


  □当院お勧めの花粉症関連サイト□

  川崎市花粉飛散状況について川崎市役所HP内)
  花粉症ナビ
  環境省花粉情報サイト