鼻の病気

慢性副鼻腔炎について

● 副鼻腔炎とは?


副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔に炎症が広がることのよって起こる病気です
次の二つに大きく分けられます

①風邪から起こりやすい急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎は、風邪による急性の鼻炎が引き金となって起こることが多く、 ウイルスや細菌が主な原因となります。症状は、程度の差はありますが、慢性副鼻腔炎とほぼ同じです。

②鼻の構造や体質が関係する慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎の発症には、副鼻腔炎の炎症が治りにくい鼻の構造(鼻中隔が曲がっている)や
体質・栄養状態の低下などが関係しています。
この様な要素のある人が急性副鼻腔炎にかかると、治療がうまくいかず、症状が徐々に悪化し、慢性副鼻腔炎になることがあります。
ウイルスや細菌のほか、アレルギーや虫歯が原因になっていることがあります。

● 慢性副鼻腔炎の主な症状


・鼻づまり
・鼻水、後鼻漏(色のついた鼻水や粘り気のある鼻水がのどに垂れ込む)
・頭重感、頭痛
・だるい、集中できない
・においがわからない

● どんな治療をするの?

慢性副鼻腔炎の治療は、主に「薬物療法」「局所療法」と「手術療法」に分けられます。
最近では優れた薬剤が登場し、手術することが少なくなりました。
また、手術も身体への負担が少ない内視鏡手術が行われるようになっています。

<薬物療法>

症状に合わせて次のような薬を使います。
・抗生剤:病原細菌の増殖を抑える。
・消炎酵素薬:炎症を抑える
・粘液溶解薬:分泌物を排泄しやすくする。

<局所療法>

まず、鼻腔や副鼻腔に溜まった分泌物を吸い出し、洗浄します。
鼻の通りが良くなったら、ネブライザーという装置で、必要に応じて抗生剤やステロイド薬・ 粘液溶解薬を副鼻腔に直接送り込んで治療します。

<手術療法>

内視鏡を使用して行います。副鼻腔と鼻腔の通路を広げて、空気や分泌物の出入りを良くすることを目的にする手術です。薬物療法や局所療法で効果のない場合や、鼻茸・鼻ポリープなどの重症の人に行います。
手術後は、薬物療法を継続して、再発の防止します。